katoreen101の日記

学校教育と授業研究・アートと猫と…あとはあれこれ

主体的で対話的な深い学びの風景② 〜追い詰められた教師の心を考えてみた(前半)〜

 今日は

軽トラです。

北海道はうろこ雲の日が多くなってきて、朝晩の涼しさに秋の訪れを感じる今日この頃です。

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さて、今日同僚の先生からこんな話を聞きました。

その先生の親戚の小学校2年生の女の子の話です。

 

その子は絵を描くのが大好きで、図工の時間に前の日に見た夕焼けをピンクのクレヨンを使って描いたそうです。すると担任のK先生が

「太陽がピンクなんておかしい。もう1枚画用紙をあげるから描き直しなさい。」

と言ったそうです。

描き直せと言われても、描きたかったのはピンク色の太陽だったので何を描いていいのかわからなくなってしまった女の子。

「図工の時間は先生がいいというものを描かなければならない。でも、何を描いたら先生がいいというのかわからない。」と思い悩み、苦痛になってしまった…

という話です。

 

皆さん、この話を聞いてどうお考えでしょうか。

もちろん、子どもから聞いた話で、実際の場面でどんなやりとりがあったのか正確にはわからないのですが、仮にこの話の通りだったとしたら、

「とんでもない話、論外!」ですよね。

 

学習指導要領の図画工作科の目標にはこのように書いてあります。

第1 目標

 表現及び鑑賞の活動を通して,感性を働かせながら,つくりだす喜びを味わうようにするとともに,造形的な創造活動の基礎的な能力を培い,豊かな情操を養う。

第2章 各教科 第7節 図画工作:文部科学省

 

 

この先生にはこれが、

「表現及び鑑賞の活動を通して、感性やつくりだす喜びはさておき、先生が正解と思う造形活動を行い、先生を満足させるためにどうしたらいいか忖度する感性を養う。」

 

…もう笑うしかないですよね。

でも、こんな笑い事が大真面目に、子どもたちの心をコントロールしているのです。

だから、笑い事では全然済まされません。

この学級の子どもたちにとっては、大変に大きな問題をはらんでいます。

 

この先生の頭の中は

どのように子どもたちを成長させようか

ではなく

どのように自分の思い通りにコントロールしようか

でいっぱいになり、そのための、あの手この手が堂々巡りしているのでしょう。

 

実は、こういう先生は結構いるのです。

 

子どもの育ちではなく、

教師としての自分が他の人(保護者や同僚や管理職から)どう思われるか

が大切なのです。

だから、子どもを信用できず、子どもが描きたい絵ではなく、他の人に「上手い」と思わせる絵を描かせる事が指導と考えています。

そういう先生に習う子どもたちは、

学ぶ喜びではなく

自分が先生にどう思われるか、先生に気に入られる喜びを求める子になってしまいます。

そして学年が上がるといろいろわかってきて、

「どうせ…」

「別に…」

と教師を信用しない子にすくすく成長して行ってしまいます。

と、ここまではよく語られるお話ですよね。

 

で、ちょっとその先、そのような先生の「心の中」を考えてみたいと思います。

この話、今日はもう時間がないので前後半にしたいと思います。

続きは「後半」で!