もし、この作品が日本のどこかの美術館にやってきたら、どれだけ大勢の人々が日本中から集まるだろう。美術館にたどり着いてもその人垣に心折らずに、列に並び、作品の前にたどり着くのにどのくらい時間がかかるだろう。そして大勢の列の波に揉まれながらいったい何秒間観る事ができるだろう。
だだでさえ希少なフェルメールの作品、しかもその中で最も有名な作品の一つ。
「真珠の耳飾りの少女」
「北のモナリザ」とも呼ばれる。
そんな、そんな名画中の名画が…
目の前に
静かに
静かに
現れる。
それがマウリッツハイス美術館。
オランダのデン・ハーグにある。
鑑賞者もまばらで
少しだけ待てば
ほとんど独り占めで、好きなだけ
観れる。
350年も以前に描かれた少女の瞳が輝いている。
かすかに開いた口元から息遣いが聴こえてくる。
こんな近くで撮影だってできてしまう!
感動!
それがマウリッツハイス美術館なのです。
しかも、フェルメールは他にも。
「デルフトの眺望」
そして「ディアナとニンフ」たち
レンブラントの自画像も。
素晴らしい絵画の数々。
しかし、本当に素晴らしいのはその作品の修復技術の見事さでもある事を後に知った。
それも含めて、本当に芸術的!
北海道より緯度の高いオランダ、冬の夕暮れはあっという間に訪れる。
マウリッツハウスの窓から見える、まるで水墨で描いたようなデン・ハーグの街並み。
昔、この館に住んでいた貴婦人たちが見ていた眺めときっと変わっていないに違いない。
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